さすが昨年の本塁打王と感じさせる、杉本の決勝2ランだった。真っすぐ1本待ちのところで、甲斐も初球に内角の真っすぐを要求。ボールが少し真ん中寄りに甘く入ったところを、杉本が完璧に仕留めた。同点の中盤で1発のある打者だけに、ソフトバンクのバッテリーにはもう少し慎重さがほしかった。だが打ち損じることなく一撃で仕留めた杉本が立派で、CSでの好調さが出た場面だった。
CSのこの2試合は、シーズン最終戦までもつれた優勝争いを制したオリックスの勢いがそのまま出ている。特に9月17日からのソフトバンクとの直接対決3連戦で3連勝し、一気に逆転優勝へのムードを高めて以降、優位に戦っていると感じる。舞台も同じ京セラドーム大阪で、良い流れを継続しての2連勝だった。
オリックスは山本という絶対的なエースを筆頭に先発がそろっていて、リリーフ陣も充実している。2失点の宮城を5回でスパッと諦めると、6回から宇田川、山崎颯、ワゲスパック、阿部のリレーで状態のいいソフトバンク打線を圧倒した。この日も全員が150キロ台を計測したパワータイプ。特に宇田川や阿部は今年出てきたばかりだが、大事な場面を任せ切る中嶋監督の起用も光る。
ソフトバンクは初戦の山本の1敗は織り込み済みとしても、2戦目は何としても勝ちたい試合だった。板東で勝って、14日の千賀で連勝して、タイに持ち込むことをイメージしていたと思う。だが“シーズン同率首位”の成績が示す通り、実力は本当に紙一重だ。千賀が流れを呼ぶ快投で1つ勝てば、短期決戦は分からない。東浜や和田らいい先発がそろっているので、面白くなる可能性がある。逆にオリックスとしては、スキを見せずに一気に決めたい第3戦だろう。




