阪神は今季11度目の完封勝利を飾り、前夜サヨナラ負けの重苦しい雰囲気を吹き飛ばした。

伊藤将司投手(27)は7回4安打無失点で今季3勝目で、巨人戦に昨年5月から5連勝とした。岩貞祐太投手(31)が14ホールド目、岩崎優投手(32)が11セーブ目。

打線は4回に4番大山悠輔内野手(28)が巨人菅野から先制の10号ソロ。球団10人目、生え抜きに限れば7人目となる6年連続2桁本塁打となった。

日刊スポーツ評論家の大石大二郎氏(64)は、得点力アップのキーマンに梅野隆太郎捕手(32)を挙げた。【取材・構成=寺尾博和編集委員】

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阪神が月が変わって臨んだ巨人とのカード2戦目をモノにした。伊藤将を7回でスパッと代えると、岩貞、岩崎が8、9回をパーフェクトリリーフで逃げ切った。

大石 伊藤将は7回99球という微妙な球数だったが、これまでの登板も110球ぐらいがメドできているし、ベンチの岩貞に対する信頼度の高さが表れた継投だった。伊藤将は対巨人の相性の良さもあるのだろう。うまく両サイドに散らし、右足を上げたかと思えば、クイックを試みたりで、投球フォームにも緩急をつけた。

6回。ブリンソンに中二塁打を許した2死二塁の場面で、4番岡本和を2-2からの5球目、外角ストレートで中飛にとった。

大石 6回の岡本和を抑えたのは、2回の第1打席が伏線だった。1ボール2ストライクからのストレートで空振り三振にとったが、伊藤将が投じたのは4球ともインコースだった。逆に岡本和は、そのときの“内角攻め”が残像としてあったに違いなかった。6回はチェンジアップ、カットボールなどを投げ分け、最後はインコースでなく、外角の真っすぐで抑え込んだ。

わずか1点リードでは分からなかったが、9回にノイジーが適時打、梅野のなんでもない三ゴロを岡本和が後逸し、この回2点が入って楽になった。

大石 これからチームの得点力を上げるキーマンは主に7番を打っている梅野だと思っている。技術的には体の左サイドを開いて構えたところから、タイミングをとって打ちにいくときに顔も一緒に動くから目線がぶれてしまっている。現在1割6分8厘をチーム打率(2割4分)ぐらいまで上げることができれば、もう少し点がとれるはずだ。阪神はオールスターの折り返しまでに、できるだけ下のチームを引き離しておきたい。