セ・リーグは阪神の失速でゲーム差がギュッと詰まってきた。勝率5割以上の4チームでもみ合う気配が漂っている。
山田 今はどのチームも抜け出せないだろう。どこも決め手に欠くからだ。ずっと首位を走るのはしんどいし、どこかで疲れが結果に表れる。またそれを乗り越えないと本当の力はついてこないものだ。阪神はちょうどその時期かもしれない。この打力で、この投手力をもって勝ちきる強さを感じるチームは見当たらない。リードオフマンの近本の離脱をカバーするといっても難しいが長引かないことを願うしかない。やはり得点力を上げるキーは「3番」になってくる。
阪神では今季76試合を消化した時点で6人が3番に起用された(内訳=ノイジー59試合、前川9試合、渡辺諒5試合、中野1試合、小野寺1試合、糸原1試合)。
山田 ここまで3番を固定できない課題が消化できないままきた。近本、中野の1、2番の好調もあったが、3番ノイジーがまぁまぁ打っている際は、相手からも威圧感のあるいい打線に見えたはずだった。佐藤輝も復帰し、打線は変えるところが少ないから、やはり3番をどうするかにかかっている。阪神には投手力という強みがある。
防御率2・81(先発2・89、リリーフ2・64)はリーグトップ。ヤクルト戦が天候不良のため中止で、再び先発ローテーションが修正される。復帰する青柳の予定がずれて、11日のカード初戦のDeNA戦(倉敷)に先発する可能性が高くなった。
山田 対DeNAは左投手より右投手を当てるほうが得策だろう。阪神で安定感があるのは大竹、伊藤将、村上の3人で、青柳も投げてみないとわからない。ただ青柳が戻って、湯浅も控えるなど、阪神はまだ打つ手を残している。ピッチャーで相手にプレッシャーをかけることができる。阪神はこの投手力を崩さずに戦うことだ。今の野球は“リリーフ勝負”が明暗を分ける。阪神は岩崎の連投が厳しくなってきているし、DeNA、広島、巨人も苦しんでいるポジションで、あえて言うなら8、9回を封じることができる“形”を築いたチームが上にいくのではとみている。
阪神はこれで折り返しの球宴まで8試合になった。
山田 DeNAはリリーフ陣がもろい。巨人は坂本をカバーするには至らないが、ちょっとだけ投手が良くなってきた。左打線が不安定要素といえる広島だが活発にはみえる。でもまだまだ先は見通せない。前半戦ラストの球宴前の3連戦で勢いをつけ、その流れで後半戦に臨みたい。【取材・構成=寺尾博和編集委員】




