阪神が前半戦最終戦に快勝し、連敗を3で止めた。初回に佐藤輝明内野手(24)が先制10号3ランを放ち、これが決勝打になった。チームは前半戦を首位で折り返した。阪神元監督で日刊スポーツ評論家の真弓明信氏(70)が解説した。

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佐藤輝の3ランは、試合展開だけでなく、今後を考えても大きかった。

技術的に言えば、いい打ち方だったと言える。低めの直球に対し、バットが内側から出て、投手の方向に伸び、強くたたけた。右中間に飛んだというのは、ポイントが前で打てているということ。状態が悪い時は、あれがファーストゴロや一塁側へのファウルになる。バットのスイングが後ろが大きくて、フォロースルーが小さい。後の3打席は凡退したが、そういう悪い状態から抜け出しつつあるとみる。

不振の時期に、下半身主導で、バットを最短距離で出すべきと解説したが、本塁打の打席のように、バットが内側から出るというのは、下半身主導で打てているからだ。バットの出が良くなれば、タイミングを取れるようになり、ストライク、ボールを見極められる。復調への兆しは見えている。ここから球宴期間に入るが、調整を間違えなければ、後半戦は期待できるはずだ。

前半戦は6月以降に勝率を下げたが、打力とは違うところに原因があると思う。7、8、9回の勝ちパターン、継投が一番の課題だ。勝てる試合を落とし、貯金を減らす要因になった。そこはまだ改善されていない。

終盤の優勝争いで、9回を投げる投手というのは、言うまでもなく重要だ。岩崎が連投が利かないなら、そこにもう1人持ってくる必要がある。そういう意味では、15日の中日戦で9回に岩貞を起用したのは、先を見据えたテストの意味合いがあったと推察する。2失点で同点に追いつかれたが、これは岡田監督にとっては痛かった。湯浅は1軍に復帰する以上はしっかり投げないと意味がない。復調すれば、岩崎との2本柱という計算が立つ。

打線は森下や前川が少し頼りになり始め、不安は解消されつつある。後半戦はリリーフ陣が鍵を握る。

阪神対中日 1回裏阪神2死一、二塁、先制3点本塁打を放ちミエセス(左)とポーズをとる佐藤輝(撮影・藤尾明華)
阪神対中日 1回裏阪神2死一、二塁、先制3点本塁打を放ちミエセス(左)とポーズをとる佐藤輝(撮影・藤尾明華)
阪神対中日 1回裏阪神2死一、二塁、右中間へ3点本塁打を放った佐藤輝をベンチで出迎える岡田監督(撮影・上田博志)
阪神対中日 1回裏阪神2死一、二塁、右中間へ3点本塁打を放った佐藤輝をベンチで出迎える岡田監督(撮影・上田博志)