日本ハムが23年春に開業予定のボールパーク「Fビレッジ」。8月24日には初めて、選手が建設現場に足を運んだ。中田、清宮らが口をそろえたのは「楽しみ」だという期待。そこで日刊スポーツでは、3年後のチームを想像するべく、開業時の「エース」「4番」「主将」について、ツイッター「日刊スポーツ 日本ハム担当」でアンケートを実施した。

8月24日 北広島にある新球場建設予定地を見学した日本ハムの選手・コーチ15人は約400人の作業員とともに記念撮影する(球団提供)
8月24日 北広島にある新球場建設予定地を見学した日本ハムの選手・コーチ15人は約400人の作業員とともに記念撮影する(球団提供)

遠いようで近い。3年後の「エスコンフィールド北海道」元年に、チームを引っ張るキャプテンとして最も支持を集めたのは、「直球破壊王子」としてブレーク中の渡辺だった。「10年目となるシーズンにはきっと大黒柱に成長していると思います」(@5mackey5)との声も。節目のシーズンに新球場が開業。チームの新たな顔へ、期待は膨らむ。

アンケート:新球場開業時の日本ハムのキャプテン
アンケート:新球場開業時の日本ハムのキャプテン

エースには吉田輝を抑え、上沢がトップ。左膝骨折から完全復活した右腕は、3年後が29歳シーズン。一番脂が乗る年齢となる。吉田輝も、かねて新球場最初の開幕投手を狙うと公言。「有原がメジャー行ってるとしたら、エースにはうわっち、そして輝星がなってて欲しい!」(@yDOQr2W15enhezt)というコメントの通り、2人がWエースとなったなら…ワクワクする。

アンケート:新球場開業時の日本ハムのエース
アンケート:新球場開業時の日本ハムのエース

4番は若手大砲候補たちを抑え、中田が貫禄のトップ。野村が続き、3番手で清宮。「4番は中田翔! これからも不動! 3番の野村佑希と5番の万波と強力クリーンナップ!」(@yuchan7fight)という意見もあった。レベチ中田は23年が34歳。まだまだ4番を張り続ける姿は想像に難くない。

アンケート:新球場開業時の日本ハムの4番
アンケート:新球場開業時の日本ハムの4番

現在メジャーで活躍するダルビッシュ、大谷の復帰を願う声や、今年のドラフト候補で最速155キロの道産子右腕、苫小牧駒大・伊藤大海投手(4年=駒大苫小牧)をエースに推す意見もあった。

こんなに想像をかき立ててくれる北海道ボールパーク「Fビレッジ」そして「エスコンフィールド北海道」の完成が待ち遠しい。ご協力いただいたみなさま、ありがとうございました。【木下大輔】

8月24日 北広島にある新球場建設予定地を見学した日本ハムの選手らが上空を飛ぶドローンへ向けて手を振る(手前左から浅間、清水、杉谷)(球団提供)
8月24日 北広島にある新球場建設予定地を見学した日本ハムの選手らが上空を飛ぶドローンへ向けて手を振る(手前左から浅間、清水、杉谷)(球団提供)
8月24日 北広島にある新球場建設予定地を見学した日本ハムの選手らが上空を飛ぶドローンへ向けて手を振る(手前左から堀、加藤、杉浦、中島、中田)(球団提供)
8月24日 北広島にある新球場建設予定地を見学した日本ハムの選手らが上空を飛ぶドローンへ向けて手を振る(手前左から堀、加藤、杉浦、中島、中田)(球団提供)
8月24日 北広島にある新球場建設予定地を見学した日本ハムの選手らが上空を飛ぶドローンへ向けて手を振る(手前左から金子、宮西、福田、清宮、鶴岡)(球団提供)
8月24日 北広島にある新球場建設予定地を見学した日本ハムの選手らが上空を飛ぶドローンへ向けて手を振る(手前左から金子、宮西、福田、清宮、鶴岡)(球団提供)

◆中田「本当にすごい球場ができるので、やってみたいですね。球場はもちろん、球場以外でも子どもたちや一般のみなさんが楽しめるものが、この敷地内に作られる。すごくワクワクしているというか、楽しみです」

◆杉谷「夢が広がって、心が躍る気持ちになりました。23年をここで楽しく迎えられるように、今からより一層頑張らないといけない。関係者の皆様にはこれからも、安全第一で作業などに励んでいただければなと思います」

◆杉浦「すごいの一言です。広大な土地と、工事の規模の大きさに驚かされました。どんな球場になるのか、とても楽しみな気持ちです。日本だけでなく、世界に目を向けても、新しい球場になると思うので、完成するのがすごく待ち遠しいです」

◆清宮「実際に(建設に)携わってくださっている方たちとしっかり会えた。やっぱり、新球場ができた時に、ああいう方たちが僕たちのために、こんな暑い中でも働いてくれていたというのを、やっぱり忘れてはいけないなと、すごく感じました。(3年後は)チームの主力で、ファイターズを引っ張る存在でいたいなと思います」

◆福田「学生時代に過ごした北広島市に球場ができるのは、うれしく、完成を待ち遠しく思います。その球場で活躍できるように、今まで以上に努力を重ねて、結果を出していかなければいけないと感じました。多くの方々がこのコロナ渦の中、建設に携わってくれていることを実感し、改めてありがたいという気持ちになりました」



<日本ハム担当の山崎記者の「純さんぽ」>

ボールパーク建設地周辺を日本ハム担当の山崎記者が歩く「純さんぽ」。今回は、東口駅前にある「北広島商工会」の事務所に立ち寄りました。

商工会の藤山康雄会長(70)と西尾広美青年部長(38)に興味深い話を聞いた。着工とともに、街には変化が出始めているという。

ボールパーク完成へ向けガッツポーズして意気込む北広島商工会の藤山会長(左)と西尾青年部長(撮影・山崎純一)
ボールパーク完成へ向けガッツポーズして意気込む北広島商工会の藤山会長(左)と西尾青年部長(撮影・山崎純一)

藤山会長 球場の外観がわかるような雰囲気になってきた。散歩しながら見に来る人もいる。

西尾氏 遠くからでもクレーンが見えて、関心が一気に高まっています。

5月1日に本格着工。今では現場付近に車を止めて、写真を撮っている見物人の姿もよく目にする。

右肩下がりだった商工会員数も、上昇カーブに転じている。観光業者や建設業者、飲食店などが入会を希望してきた。藤山会長は「建設が落ち着いた後も、維持管理をしていかなければいけないものも出てくる。あれだけ大きな施設ですので、完成後はそういったものをターゲットにしていかなければ。経済効果としては相当大きなものになる」と期待している。

商工会としても福岡や広島を訪れ、球場周辺の街並みを視察した。「球場内だけではなくて、球場の外、駅から球場へ向かって歩く中でも退屈しないで地元の店を散策できるような雰囲気にしたい」(藤山会長)。新駅の完成予定は開業後。またもしできたとしても、恵庭、千歳方面からのファンは現北広島駅を利用するとみており、商店街の活性化は必要だ。

自動車業に携わる西尾氏は生まれも育ちも北広島。「自分の住んでいる街にまさかプロ野球チームが来るとは考えていなかったです。仕事量も今後減っていくだろうなと。でも状況は変わってきた。若い人も夢を持てる街になると期待しています」。大きな夢を乗せ、街は少しずつ動きだしている。【山崎純一】