ルーキー右腕に宿題が課された。ドラフト1位の佐々木千隼投手(23)が5日の楽天戦(ZOZOマリン)に先発し、5回1/3、6安打6四球3失点で7敗目(2勝、防御率5・61)。試合後、2軍降格が決まった。「コントロールというか、強いボールも投げられてない。技術不足。また力をつけられるようにしっかり練習してきたい」。自らの課題を口にした。

 開幕から先発で投げてきたが、決して「ローテを守った」とは言えなかった。2軍で成績を残している選手がいても、佐々木は使われ続けた。英二投手コーチの耳には「なぜ、佐々木を使うのか。早く落とした方がいい」という声も入っていた。それでも、使った。「批判があっても、こっちが責任を取る。素材が良いから使った。将来、間違いなくマリーンズのエースになれる」と見込んだ上での起用だった。

 そのコーチから、2軍に行く佐々木に与えられた課題は3つある。

 (1)投球フォームを一定させること。腕の位置が、ぶれないようにする。

 (2)スピードを落とさずにコントロールを良くすること。

 (3)気持ちの面

 同コーチも「球は良くなりつつあった」と、進歩は認めている。再昇格の時期は未定。また1軍に上がれるかは、これからの本人次第だ。「ここまで1軍にいたことがプラスになれば、使った意味がある。4月からの経験を無駄にしないで欲しい」と、同コーチは続けた。

 多少成績が伴わなくても、使い続けることが成長を促す。好例が昨季の二木だ。打たれることがあっても、ほぼ1年間、先発ローテで投げさせ、最終的には7勝9敗、防御率5・34だった。今季は、7日時点でチームトップの4勝。独り立ちしつつある。佐々木も親心に応えられるか。【ロッテ担当=古川真弥】