西武松井稼頭央外野手(42)が27日、引退会見を行った。松井の“成長”に目を細めるのは、佐藤友亮外野守備・走塁コーチ(40)だ。今年、15年ぶりに西武に復帰した先輩にコーチとして接した。

今春の宮崎・南郷キャンプ。松井は外野守備の基礎を徹底的に取り組んだ。遊撃の名手としてならしたが、外野手に正式に転向したのは15年になってから。キャリアは浅い。佐藤コーチは、楽天時代の外野守備の映像をほぼ全て見返し、改善点を伝えた。年下からの指摘にも、松井は「どんどん言ってほしい」と受け入れたという。そういう姿勢に、同コーチは「ありがたかった」と感謝した。

引退会見の日、佐藤コーチは言った。「コーチの目線で言えば、うまくなっています。それは稼頭央さんにも伝えました。捕球もそうですし、チャージも速くなっている。今なら、マリンの外野も守れます。レフトのスタメンで、1試合でも多くやってもらえたら」。外野手泣かせで知られる強風のZOZOマリンでも大丈夫という太鼓判を押した。

40歳を超えても、また、引退の時を迎えても、なお上達している。「本当に、すごいこと。野球小僧だと思います。気持ちよく、送り出してあげたい」と願っていた。【西武担当 古川真弥】