練習試合ラミゴ戦の1回1死満塁、バルガスは先制となる右前2点適時打を放つ(2019年2月9日撮影)
練習試合ラミゴ戦の1回1死満塁、バルガスは先制となる右前2点適時打を放つ(2019年2月9日撮影)

規格外パワーの助っ人は陽気で心優しき紳士だ。ロッテに加入したケニス・バルガス内野手(28=ツインズ3A)は日々、日本に適応してきている。

沖縄・石垣島で行っているキャンプ初日の打撃練習では、日本のバッティングマシンのタイミングが合わず苦戦する場面もあったが、8日の打撃練習は左右合わせて47スイング中14本の柵越えを放った。9日の台湾ラミゴ戦では対外試合初安打を放つなど、徐々に調子を上げている。「いい感触だったよ。まだ練習の段階なので感情の変化はないけど、開幕に向けて100%に持っていけるように練習している。今は日本のピッチャーのタイミングをつかんでいるところだね」と笑顔を見せた。

3日には、豆まきを初体験した。ロッテ担当記者最年少の私は鬼役を務めたが、お面の隙間からバルガスが振りかぶる姿が見えて正直怖かった。だが、いざ投げられると「あれ、痛くない」。バルガスはわざと当たらないように優しく投げてくれた。「当てたら痛そうだったから強く投げたくなかったんだ」。陽気で優しい性格は母ミレイヤさん譲りで「小さい頃からこんな感じだし、母親の影響かな」とルーツを語ってくれた。

「がんばるがす」の決めぜりふを身につけ、球団のSNSにたびたび登場するなど、球場の外でも大活躍。自撮り写真を球団広報に1日10枚以上送りつけるなど、アピールに余念がない。新たに「がんばるがす体操」まで編み出してしまった。あとは本塁打を放つのを待ち、どんなパフォーマンスを見せてくれるか楽しみだ。「ホームランかい? すぐに見られるよ」。その日は近い。【ロッテ担当 久永壮真】

鬼にボールを投げつけるロッテのレアード(左)と金棒で鬼退治するバルガス(2019年2月3日撮影)
鬼にボールを投げつけるロッテのレアード(左)と金棒で鬼退治するバルガス(2019年2月3日撮影)