西武内海哲也投手(36)がデビュー戦で新たな姿を見せ、開幕ローテーション入りが確定した。2日、佐賀で行われた広島とのオープン戦開幕戦に先発。3回1安打無失点無四球のほぼ完璧の内容で、昨季のセ覇者を封じ込めた。

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実は16年目のベテランはド緊張していた。内海は帰り際にこぼした。「メッチャ緊張して朝帰りたかった。僕、いつも緊張するんで。常に初登板(の気持ち)。でも緊張しなくなったら、終わりですよ」。その緊張感が体を引き締め、気持ちを奮い立たせる。2軍だろうが、地方球場だろうが、いつだって一緒だった。

西武でのデビュー戦が地方開催となっても、意に介すことはない。「ここ2、3年ファームで、いろんな球場で投げていたし、そのときの環境、状況でやらないといけない。条件は相手も同じ」。軟らかいマウンドを気にしてか、踏み位置を何度も深く削る広島ジョンソンに対し、気にすることなく投げ込む内海。ここ3年、ファームで22試合登板。いずれも2軍施設か地方球場だった。「今日もあんまり気にならなかったですね」。環境に対する“鈍感力”が自然と身についていた。【西武担当 栗田成芳】