<オリックス4-5ソフトバンク>◇30日◇京セラドーム大阪

阪急と南海のユニホームに身を包んだオリックスとの「関西クラシック」3連戦は、工藤ホークスが2勝1敗と勝ち越した。初戦敗戦で首位落ちも経験したホークスだったが、終わってみればカード勝ち越し。これで31日からの楽天3連戦(ヤフオクドーム)にもはずみがつけばいい。

プロ野球界には、こんな言葉がある。「苦しいときの助っ人頼み」-。大阪で勝ち越せたのは、文字通り「助っ人」のお陰でもあった。2-2の同点で迎えた6回。1死からグラシアルが中前打で出塁。続くデスパイネがバックスクリーンに14号2ランを運んだ。直後に同点とされたものの、8回には2死走者なしの場面からグラシアルが右前に運ぶと、続くデスパイネの4球目に今季初となる盗塁を決めた。2死二塁。デスパイネが左翼線へ勝ち越しの適時打だ。一塁コーチボックスに立つ本多内野守備走塁コーチの後押しもあって、果敢に二塁を陥れたグラシアルは2度の得点に「(デスパイネが)かえしてくれると信じて打席に立った」と、同僚への厚い信頼を口にした。

一方で、オリックスは2回の2失点はまたもや失策絡み。一塁マレーロが1死一、二塁から甲斐の一ゴロを二塁悪送球。打撃もさっぱりで2三振を喫すと途中交代した。首位に立っているとはいえ、チーム状況が苦しい中で2人の助っ人が奮起するホークスとは対照的に、オリックスは足を引っ張る形になってしまった。

週が明ければ交流戦もスタートする。セ球場9試合はDH制がないだけに、助っ人の起用も難しくなる。まだまだ厳しい戦いは続きそうだ。【ソフトバンク担当 佐竹英治】