<オープン戦:西武3-1ヤクルト>◇15日◇メットライフドーム

オープン戦最終戦で、西武松坂大輔投手が所沢に帰ってきた。ライオンズブルーに身を包んでの本拠地登板は、06年10月以来14年ぶり。

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プロ22年目の松坂が新たな“魔球”を手に入れようとしている。8回2死一塁で、昨季36発の村上を空振り三振。決め球は「『スプリット・チェンジアップ』というもの。ニールが投げているのを見て、握りと投げ方を教わった。練習でやって、試合で使えそうなら入れていく感じですね」と一定の手応えをつかんだ。

球をフォークのようにはさみながら、チェンジアップのような緩急をつける。6日広島戦でニールの登板を見た。「実戦で投げるのが、一番いい練習なので。自分に合う投げ方がどれなのか、1球1球試しながら投げている。空振りも取れるし、変化を小さくすれば、カウント球にも決め球にも使える。いや、使えるようになれば、ですね」。わずか10日足らずでモノにしようとしている。

19歳年下の大砲を手玉に取った。村上への5球目、ボール球に「スプリット-」を投げ3-2。カットボールを挟んで「フルカウントで同じボールを投げれば振ってくれるだろう」と再び外角低めに落として空振りを奪った。開幕ローテ入りがかかった実戦の中でも試行錯誤を繰り返す。向上心はまだまだ尽きない。【西武担当=栗田成芳】

西武対ヤクルト 6回表ヤクルト無死、空振り三振に倒れる山田哲。投手松坂(撮影・たえ見朱実)
西武対ヤクルト 6回表ヤクルト無死、空振り三振に倒れる山田哲。投手松坂(撮影・たえ見朱実)