<ロッテ4-6ソフトバンク>◇23日◇ZOZOマリン

「鬼門」を3発のアーチで飛び越えて見せた。ソフトバンクが敵地・千葉で連勝した。ロッテとの6連戦。初戦から●△●●と引き分けを挟んで3連敗。チーム内に立ち込め始めた暗雲を振り払ってウイークエンドは2連勝。単独首位にも立ち、少しばかり気持ちも晴れて地元福岡に戻れるのではないだろうか。

3回、右越え2点本塁打を放つ柳田(撮影・横山健太)
3回、右越え2点本塁打を放つ柳田(撮影・横山健太)

リーグトップの64本塁打が示すように、最後は長打力? なのだろうか。先制、中押し、ダメ押しと効果的な3本の2ランが飛び出した。だが、13安打を放ちながら、得点はすべて本塁打で挙げたものだけに、まだまだ「つながり」は悪いと言っていい。ただ、他球団から見ればさらに脅威は増したことだろう。デスパイネ、グラシアルが戦列復帰。1発こそ出ていないものの、2人とも2戦連続で安打を放つなど、実戦での打撃感覚も感度が上がってきたようだ。

4回、2点本塁打を放つ松田(撮影・横山健太)
4回、2点本塁打を放つ松田(撮影・横山健太)

そろそろシーズンも折り返しに入る。開幕から毎試合のように打線をいじってきたが、キューバ砲の2人が参戦したこともあり、後半戦はどっしりしたオーダーが組めるのではないだろうか。今宮が左ふくらはぎのヒラメ筋損傷で長期離脱を余儀なくさせられたのは痛い。内野の要である遊撃のポジションはシビアな戦いの中では、その存在と重要性がさらに増してくる。若い川瀬の踏ん張り、牧原の奮起に期待したい。

7回、右越え2点本塁打を放つ栗原(撮影・横山健太)
7回、右越え2点本塁打を放つ栗原(撮影・横山健太)

それにしても、不安要素は毎年チームに訪れる「故障禍」である。工藤監督も今後に向けてさらにコンディショニングの重要性を話していたようだが、主力の戦線離脱になるような故障は避けなければならない。

さあ、博多で首位固めと思ったら、好相性のオリックスがなんと西武に3連勝。こりゃ気を緩めるわけにはいきませんな。【ソフトバンク担当 佐竹英治】