<オープン戦:ソフトバンク2-1DeNA>◇17日◇ペイペイドーム

球界で「エースナンバー」と呼ばれる背番号「18」を背負って4年目のシーズンを迎える。ソフトバンク武田はオープン戦3度目の登板で三浦新監督が率いるDeNA打線を6回3安打1失点に抑える好投を見せた。これで3試合に登板し、15イニング1失点投球。防御率0・60の安定感で開幕から先発ローテで回る。過去3年間で4勝(18年)、5勝(19年)、2勝(20年)と計11勝に終わっている。今年は16年に挙げた14勝以来の2ケタ勝利を達成してもらいたいものだ。

ソフトバンク対DeNA ソフトバンク先発・武田(撮影・梅根麻紀)
ソフトバンク対DeNA ソフトバンク先発・武田(撮影・梅根麻紀)

プロ10年目。今季は武田にとって節目のシーズンでもある。高卒1年目のルーキーイヤーに8勝を挙げた。自慢の大きく縦に割れるカーブを武器にプロ初登板、初先発となった日本ハム戦(札幌ドーム)で好投。プロ1勝をつかんだ。球団の期待度からすれば、千賀、東浜にも劣らないポテンシャルで堂々たる先発の柱として君臨していてもおかしくなかった。右肘の故障もあって、ここ最近はもがいたが、やっと得意のカーブも本来のキレを取り戻してきたようだ。

「今日は本当にコントロールが悪かった。修正をもっと早くしないと」。5四球を与え、6回に同点とされた失点のきっかけも四球。武田は制球力、修正力の向上をさらなる課題とし、反省した。94球を投げ、カーブは36球。前回10日の巨人戦(ペイペイドーム)でも77球中、31球をカーブに費やし、自らの投球の原点に立ち返ろうとしている姿は伝わってくる。「僕はしっかり調整するしかないんで。シーズン通していい状態でやっていきたい」。試合後、武田はそう言って口を結んだ。

工藤監督の武田評もいつもちょっぴり辛口。「結果だけ見れば、ナイスピッチング。後は自分のレベルをどう上げるか。挑戦してほしい」。期待の裏返しなのだろう。やはり背番号「18」とは、それだけ重いのだ。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

ソフトバンク対DeNA 3回表DeNA1死一塁、武田は桑原を遊併殺打に仕留め笑顔、中央は周東(撮影・梅根麻紀)
ソフトバンク対DeNA 3回表DeNA1死一塁、武田は桑原を遊併殺打に仕留め笑顔、中央は周東(撮影・梅根麻紀)