<ソフトバンク0-0日本ハム>◇15日◇ペイペイドーム

6投手による「ノーヒットノーラン」は、プロ野球史上初らしい。試合後に配布された公式記録のコピーを見ていたら、「雑記」の欄にこうあった。

継投による無安打無得点試合…ソフトバンク パ2度目、プロ5度目。

2時間37分の試合はホークス投手陣の力をまざまざと見せつけた格好だが、何ともむなしいのは打撃陣も日本ハム投手陣に抑え込まれたことだ。安打の出なかったハム打線もそうだが、ホークス打線も散発3安打。無得点に封じられ、ホームが遠かった。今季、9回打ち切りルールでチーム15度目の引き分け試合。「ノーヒットノーラン」ながらドローというのも、なかなかお目にかかれるものではなかろう。

シーズン後半戦が再開してチームは2勝1分け。負けなかったのだから「好ダッシュ」には違いないのだが、3戦連続して「完封リレー」の投手陣とは対照的に、打撃陣はまだまだお目覚めとは言えないようだ。試合後、日本ハム鶴岡バッテリーコーチが「3試合連続で完封されて…。どうしたらいいんですかね」とうつむき加減で移動のバスに乗り込んだが、ホークスだって3戦5点。1試合平均2点も取れていないのだから、手放しで喜んではいられない。

初戦の3得点は柳田、松田の本塁打。適時打で挙げた得点は2戦目の2点のみ。後半戦の大テーマは「打線のつながり」のはず。機動性を高めたいと工藤監督も話していたが、まだまだ打線にエンジンがかかっていない。投打は両輪。打撃陣の「実戦感」を早く取り戻してもらいたいものだ。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

ソフトバンク対日本ハム 6回表に投手の交代を告げる工藤監督(撮影・屋方直哉)
ソフトバンク対日本ハム 6回表に投手の交代を告げる工藤監督(撮影・屋方直哉)