<オリックス2-0ソフトバンク>◇27日◇京セラドーム大阪

1敗は1敗でしかないのだが、ソフトバンクにとっては痛すぎる黒星となった。4位からの逆転Vを狙うチームにとって、巨大な壁が立ちはだかった。侍ジャパンでさらに経験値を増したオリックス山本の攻略は厳しすぎた。3回には松田、今宮の連打で無死一、二塁としたが、送りバント失敗と今宮の走塁ミスで絶好機をみすみすつぶしてしまった。

山本との前回対決は、東京五輪前の7月9日。本拠地ペイペイドームで6安打を放ちながら、7回無得点に封じられた。5回1死一、二塁で柳田、中村を投ゴロ、左飛に抑えた。降板後に山本はチーム関係者に「(ホークス打線に)圧力は感じなかった」と漏らした。

約2カ月がたって、その思いに、さらなる自信と確信が積み上げられたのだろう。完封でマウンドに仁王立ちした。勝利投手の権利を得る5回を投げ終えた時点で球数は45。1イニング平均9球で料理した。ホークス側から見れば積極的に打ちに行った結果なのだろうが、戦略的にはまんまと山本の術中にはまった格好だ。

それにしてもホークスは当日移動ゲームに弱い。後半戦初の当日移動試合で黒星。前半戦は7試合で5敗を喫している。この日は東京から午前の新幹線で大阪へ移動。前日26日に、西武に0封負けを喫した痛手? もあったのか、2戦連続してホームが遠かった。2試合連続の「0封負け」は今季初めてだ。

まあ、負の要因を探っても仕方ない。追う立場に気を抜く試合は残っていない。【ソフトバンク担当 佐竹英治】