<オープン戦:ソフトバンク4-8オリックス>◇26日◇宮崎アイビースタジアム

ソフトバンクの先発ローテが確定している千賀、和田、東浜の豪華メンバーがオリックスとのオープン戦初戦にそろって登板した。3年ぶりの開幕投手に指名されているエース千賀が先発マウンドに上がり、和田、東浜と3イニングずつのリレー。スタンドに詰めかけたお客さんもキャンプ地で最初で最後のオープン戦だけに勝敗は度外視と言えども大きな期待を持って見つめていたことだろう。

先発した千賀は3回を投げ8安打4失点、渋い表情を見せる(撮影・梅根麻紀)
先発した千賀は3回を投げ8安打4失点、渋い表情を見せる(撮影・梅根麻紀)

残念な結果に終わった。千賀は8安打を許し4失点。和田も7安打4失点。3番手東浜こそ無安打無失点に抑え「3本の矢」がボキボキと折れることはなかったが、東浜もいきなり先頭打者に四球。「(試合への)入りが悪い。そこは何とかしないと」と反省を忘れなかった。3人ともにまだまだシーズンへ向けての「調整」を慎重に進めている段階。「結果」はシーズンで出してくれればいいとは思うが、オープン戦も有料試合。実績ある選手には、この時期とはいえ、試合である以上「結果」も求めてもらいたかった。

「王者」の力を見せつけられた試合でもあった。同じ宮崎でキャンプを張るオリックスの「勢い」はホークスをしのいでいたように感じた。Bクラスに沈んだホークスは追う立場。オリックス中嶋監督は試合後に「まだまだ調整だろうが、(若手が)テレビに出てくる投手(千賀、和田、東浜)からヒットを打てたことはよかった」と話していたという。抑えられれば意気消沈もしようが、打てば大きな自信になることは間違いない。王者に自信をつけさせてしまっては「挑戦者」として本末転倒ではなかろうか。

イニングの合間に円陣を組むソフトバンクナイン(撮影・梅根麻紀)
イニングの合間に円陣を組むソフトバンクナイン(撮影・梅根麻紀)

オリックスの開幕投手はまだ明かされていない。大本命はエース山本なのだろうが、交流戦までホークス戦3カードはすべて火曜からの3連戦。開幕2カード目のロッテ3連戦の頭に山本を起用すれば、3カード連続で山本との対決となる。したたかな計算があるとすれば何ともホークスにとってはやっかいではないか。【ソフトバンク担当 佐竹英治】