今年も広島の二塁手・菊池涼介内野手(32)の守備には驚かされている。広島担当が当たり前のように見ているプレーも、交流戦で普段あまり見慣れていないパ・リーグ担当が声を上げる場面もある。派手なプレーが注目されるが、堅実さは年々増している印象がある。
プロ入りから、内外野が天然芝で走路から守備位置が土という本拠地マツダスタジアムでプレーしてきた。だからか、菊池涼は疑い深い。「イレギュラーするかもしれないと、常に疑っている。これまで試合に出してもらって、経験もある。打球が飛んでくる前にいろいろなことは想定していることなんで」。決して「だろう運転」はしない。常に「かもしれない運転」で、投手の安全を守っている。
事前に想定しておくことが、瞬時の判断力につながる。25日ロッテ戦の3回1死一塁では、1番高部の二ゴロを捕球して一塁走者小島にタッチし、一塁へ。併殺に取った。打者走者の走力を考え、二塁に転送するよりも併殺の確率が上がると判断。走者が普段打席に立たないパ・リーグの投手だったことも頭にはあった。捕球のタイミングとタッチに行くタイミングが合ったのも想定通りだった。
アクロバティックに魅せる守備だけでなく、冷静かつ瞬時の判断力によって簡単に見せる守備にも、名手といわれる技が詰まっている。【広島担当=前原淳】




