21日の広島戦の試合前練習前、DeNA三浦大輔監督(48)が、「中学生・高校生向け 職業体験プログラム~広報編~」の一環で、高校生から約30分間取材を受けた。プレーボールの6時間半前にユニホームに袖を通し、学生からの20を超える質問に真摯(しんし)に対応した。

質問は多岐にわたった。DeNAの今季の戦いぶりから、今秋のドラフトや夏の甲子園で目に留まった選手、DH制や審判のAI化などの意見も求められた。一般社会や学生生活にも通じる話も聞かれ、“番長流”の考えを示した。一部抜粋で紹介する。

(1)選手時代、伸び悩んだ時にどういう工夫をしていたか。

「何回もトライして、登って登ってそこにたどり着かないことはいっぱいありました。その時に発想の転換じゃないですけど、例えば、山を登る時に北からずっと登って来たけど、無理だったなって時はちょっと遠回りになるけど、東から、西から登ってみようとか、1回ぐるっと回って南から登ってみようかなとか、最終的には目的にたどり着くための道は1本じゃないので。発想を変えると」

(2)周りの人に意見を言われても、折れない強いメンタルを持つためにはどうすればいいか。

「アドバイスは受け入れるようにしますし、受け入れて聞いて、その中で自分がどういう選択をするのか。その選択したことに対しては曲げないです。人に『こうしろ』と言われて、そうやって言われたからやるというのは頑張れないです。うまくいけばいいけど、うまくいかなかった時にその人のせいにしてしまうので。自分がこうやってやると決めて、それを貫いてやっていく。自分が決めたんだからやり遂げろと」

取材を終え、三浦監督は「鋭い質問がたくさんあったなと。本当に勉強してきて、いろいろ考えて質問してくれてるなと思いましたし、ベイスターズ愛を感じた」と話した。取材終了から約9時間後、高校生から感じた熱い思いに横浜スタジアム17連勝で応えた。【DeNA担当=久保賢吾】