楽天後藤武敏1軍打撃コーチ(42)が、“新戦力”の台頭を熱望した。今季まで4年間、2軍打撃コーチを務め、来季から1軍へ配置転換。ファームで選手を見続けたからこそ、来季の飛躍に期待している。「若い選手で言ったら黒川、武藤はもちろんなんですけど、中堅どころで言ったら和田恋とか。今、目の色変えて練習していますし。すごく楽しみですよね」と目を細めた。

和田にとっては悔しいシーズンとなった。キャンプとオープン戦でアピールに成功し、開幕スタメンの座を勝ち取った。しかし、1軍では安定した結果を残せず、11試合の出場にとどまった。打率6分9厘、0本塁打、1打点。それでもファームでは打率2割5分1厘、12本塁打、40打点。殻を破ってほしい存在だ。一方で2軍戦の得点圏打率は1割9分2厘。後藤コーチは「1つテーマとして挙げるのだったら、得点圏でどういうバッティングができるかどうか。気持ちの部分でもそれは大きいと思う」と表情を引き締めた。

チームにとっては貴重な右のスラッガー候補。和田が1軍で安定した結果を残すようになれば、チームの攻撃の幅が広がる。後藤コーチは「来年花咲かせてもらいたいですね。特にこのチームって、そういう右バッターがというのを毎年言われているので、その中で1人でも2人でも出てきてくれたら」と願った。【楽天担当=湯本勝大】

強振する和田恋(2022年6月撮影)
強振する和田恋(2022年6月撮影)