新年から埼玉西武ライオンズ担当に着任しました。よろしくお願いします。

客観的に見た西武のイメージは「個性」だ。プレー以外のところでも、キャラが立っている。今に限った話ではない。松井稼頭央監督(47)も「昔からですよね」と言う。

「個性ないとね、面白くないしね。野球スタイルから、ファッション的なところもそうでしょうし」

狙ってそういう選手を獲得している訳ではないとはいえ、今年のルーキーからしても個が濃い。育成ドラフト4位の是沢涼輔捕手(22=法大)は自身を「北極星」「火縄銃」と表現し、特に火縄銃は早くもチーム内に浸透しつつある。

そんな飛ばしまくる是沢を「ちょっと…ライバルですね。インパクト強いので」と警戒? するのが、同じく育成ドラフトで指名され入団した日隈モンテル外野手(22=四国IL・徳島)だ。“ひぐま”という名字に加え、モデル経験もある。「目立つ選手になりたい」と志も明確だ。

ビジュアルや言葉だけでなく、バックボーンも強い。兄はヤクルトで5年間プレーした日隈ジュリアス氏。3歳上の兄のプロ入りは誇りに思ったが、同時に現実も痛感させられた。

「お兄ちゃんは支配下で入って、そこから育成に落ちて。育成に落ちた苦しさや、ケガの苦しさを分かっているので。その部分を全部教えてもらって、どうやって頑張ったら上に上がれるかとかも教えてもらったんで。もう2度と、僕はあんなに苦しい姿を見たくないんで。僕は活躍して喜んでもらえるように頑張りたいです」

そんなジュリアス氏や家族は12月の新入団会見にも、今回の新人合同自主トレにも足を運んでくれた。

「お兄ちゃんの新人合同自主トレのときもお母さんが見ていたと思うので。もう1度、この新人合同自主トレというのを見せられたのは、親孝行になるのかなと思いましたね」

若くして、いろいろな経験とそこで培われた土台があるからこそ、強い個がある。是沢や日隈のように、それが分かりやすい人もいれば、すぐには見えてこないような人も、もちろんいる。

レギュラークラスの選手の記事が多くなるのかもしれない。それでも1軍か2軍か、ベテランか若手か、そういったラベリングを極力せずに選手たちを追いたい。それぞれに歴史や背景があり、去年までの彼らとは違う、今の立ち位置がある。「人間誰もがオンリーワン」。私はそう思う。西武の個が強い理由もあわせて、追究していきたい。【23年西武担当 金子真仁】

西武の新入団選手発表会で松井監督(左)と握手する育成2位の日隈(2022年12月6日撮影)
西武の新入団選手発表会で松井監督(左)と握手する育成2位の日隈(2022年12月6日撮影)