3年ぶりのV奪回を目指すソフトバンクの宮崎キャンプ(A組)が終わった。午後1時前。アイビースタジアムの内野を囲むように藤本監督、コーチ陣、A組選手、スタッフが円陣となって今宮選手会長が一本締め。27日間の鍛錬の日々を打ち上げた。

振り返れば、長いようで短い時間だったように思う。雪辱を期す新シーズンの開幕まで残り1カ月。キャンプは「終わった」が、戦闘準備はこれから一気にボルテージを上げていかねばならない。28日から宮崎で始まるロッテ、西武との練習試合(3試合)を皮切りにオープン戦でチーム内の競争も激しさを増す。練習を終え、宿舎へ向かうバスに乗り込む選手たちの日焼けした顔が充実感で満たされればいいが、消化できなかった課題もあろう。

気になることもあった。午前中に行われたランダウンプレー練習。走者を三塁、二塁に置いて投ゴロを処理して三本間、または二、三塁間で飛び出した走者を挟殺する練習だが、捕球した投手は走者を追わず、球を捕手、三塁手、遊撃手に素早く送球していた。挟殺プレーの練習はB組でも行われているが、こちらは捕球した投手が走者を追い詰めながら送球していた。どちらが正しいとは一概に言えないものの、こういうチームプレーの方法はチーム全軍を通じて統一されるもの。1軍と2軍でやり方が違えば、昇格した選手たちが戸惑うからだ。キャンプ最終日の練習メニューで少しばかり首をかしげざるを得なかった。もちろん、現場は重々承知しているのだろうが…。選手個々のレベルアップは当然ながら、春季キャンプの大きなテーマの1つは攻守にわたるチームプレーの徹底。この点に関しては消化不良の感は否めなかったことも確かだ。

昨年のチーム成績を見てみると、4点差以上の勝敗が36勝19敗と大きく勝ち越しているが、3点差以内となると40勝46敗の負け越し。V奪回のカギを握るのは「1点にこだわる野球」「接戦を制する野球」だろうか。キャンプは終わったが、課題克服へさらに「始まり」の1カ月としてもらいたい。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

挟殺プレーで走者を務めた柳田(中央)は三塁へ戻ろうとする。左は今宮、右は谷川原(撮影・梅根麻紀)
挟殺プレーで走者を務めた柳田(中央)は三塁へ戻ろうとする。左は今宮、右は谷川原(撮影・梅根麻紀)