「44」と「44」がついに共演した。3日の楽天戦(京セラドーム大阪)。始球式を行ったのは、阪急で84年に外国人初の3冠王に輝いたブーマー・ウェルズ氏(69)だった。

捕手役は、助っ人の後輩となるレアンドロ・セデーニョ内野手(24)。そして打席に立ったのは、頓宮裕真捕手(26)だった。ブーマー氏とは背番号「44」つながり。球団スタッフから打診され快諾したようだ。

18年ドラフト2位でオリックスに入った頓宮は、入団会見で「背番号44番はブーマー選手がつけていた番号。自分の名前は『ゆうま』というので『ブーマー』から『ユーマー』に変えられるように頑張っていきたい」と宣言し、会場を沸かせた過去もある。

この日が初対面だったが、ブーマー氏はすぐに絶賛。「とてもナイスガイで、彼のことは好きです」。かつてのブーマー氏の応援歌を使っていることを聞くと「本当に? とてもうれしいですし、44番をつかっていることもうれしいです」と喜んだ。

そんな後輩へ、期待を込めて「今後まだ若いし、これから成長していろんなことを学んでいくと思う。いずれは3冠王を狙えるような選手になってほしい」とエールを送っていた。

一方の頓宮は、ブーマー氏と会って「でかいなと思いました」と驚愕(きょうがく)。182センチ103キロのスラッガーも、驚く大きさだったようだ。「会えてよかったです」と対面を喜び、エールを聞くと「頑張ります」と力を込めた。7月は打率1割8分8厘と苦戦するも、8月は打率4割2分9厘好調。通算3割2分3厘と再び上昇し、首位打者を走る。最強助っ人の応援も受けて、まだまだここから打ちまくる。【オリックス担当=磯綾乃】

特別始球式に臨むブーマー氏(2023年8月3日撮影)
特別始球式に臨むブーマー氏(2023年8月3日撮影)