<ソフトバンク2-4ロッテ>◇3日◇ペイペイドーム

ソフトバンクが軽やかに先手を取ったと思ったら、試合はもつれた。

開幕から5試合目。小久保監督は上位打線を初めていじった。開幕から続けていた1番周東、2番今宮のコンビを入れ替え、この日の先発オーダーには「1番今宮、2番周東」と書き込んだ。ロッテ先発メルセデスに今宮は昨年、7打数3安打、1打点、打率4割2分9厘。周東は3打数無安打。好相性の今宮をリードオフマンとして打線活性を目指したのだろう。

狙いははまった。初回。先頭打席に入った今宮がメルセデスのスライダーを見事に捉えた。打球は左中間テラス席に飛び込む先制の1号ソロ。今宮にとっては18年8月24日の西武戦(ヤフオクドーム、現ペイペイドーム)で菊池から放って以来、6年ぶりの快弾。チームにとっても今季初の本拠地アーチとなった。「1番打者として、甘いボールを積極的にスイングを仕掛けて出塁することを考えた。バットにうまく引っかかり、先制のホームランとなってよかった」。今宮が戻ってくると、小久保監督、村上打撃コーチも笑顔で出迎えた。

試合前。「開幕からあんまり1番、2番の働きが悪いんで。何とか頑張ろうと思っているんですけどね。こればかりは何年やっても難しい。毎年、チーム状況も変わってきますしね。プレッシャーもかかる」。今宮はそう言ってバント練習を繰り返していた。キャンプから打撃陣の課題と言われたのは1番、2番打者の固定。「後ろ(中軸)のことを考えると、ほんと難しいです」。重圧は大きい。

延長戦でホークスは敗れた。投打に試行錯誤は続く。