ほとばしる汗が決意を物語っている。ソフトバンクの宮崎キャンプ第2クール最終日。東浜は3度目のブルペン入りで最多の130球を投げた。

直球にスライダー、カーブ、シンカー、チェンジアップ…。すべての球種を丁寧に投げ込んだが、意識していたのは内角を突く投球。「全部、内角ですね。このキャンプはそこしか投げていません」。小久保監督も見守った。ホークス最大の課題は有原が抜けた先発陣の再構築。倉野投手チーフコーチを中心に先発再編に腐心が続く。投手陣最年長となる東浜の「復活」が、大きなカギとなるはずだ。

3度のブルペン投球は105球、125球、130球。すべて100球を超えた。だが、東浜は涼しい顔でサラリと言った。「先発なら100球は投げないと。昨年もそこが課題だったわけですから」。4勝に終わった昨シーズンは6度の先発機会で最多投球は7月6日の西武戦(みずほペイペイドーム)の88球。登板試合のゲーム戦略もあったのだろうが、先発ローテを確実にするためにタフネスさは必須条件。入団から13年間で173試合も先発マウンドに上がった男には分かりすぎるほどの克服テーマだ。キャンプ中は基本的に100球以上の投球で調整ギアを上げていくつもりだ。

国内FA権を行使しながらチーム残留。古巣でありながら、気持ちは「新天地」でのリスタートなのかもしれない。置かれた立場をどう捉えるかで、人は変わる。厳しい先発争いに身を置いてさらに進化を求めればベテラン右腕にも光明は見えてくる。ブルペンでスマホ片手に東浜の投球を撮影していた和田毅球団アドバイザーは言った。「今日の巨(東浜)は、一番よかったですねえ。でも、もっともっと上がってくると思いますよ」。元エース左腕の言葉が強く耳に残った。