いつもより10日遅れの「球春」到来となった。
ようやくソフトバンク王球団会長が球音響くキャンプ地・宮崎にやってきた。誰よりも待ち望んだ鍛錬の地。昨年末に罹患(りかん)したインフルエンザの完全回復を待って、ようやく王会長が南国・宮崎を訪れた。
「こっちは暖かくていいよね」。気持ちも高揚している。まだ肌寒い風が吹き抜けるグラウンドでも、王会長は笑顔で話した。1日から8日まで福岡・筑後市のファーム施設に日参。若鷹やS組調整の柳田、今宮、中村晃の動きを見守った。「ネットでこちら(宮崎)の練習は見ていたよ」。ファーム施設にいてもしっかり映像で宮崎キャンプの動きはチェック。リーグ3連覇を目指すチームの動静が気にならないわけがない。
グラウンドに姿を見せると精力的だ。投内連係の練習で投手陣の送球が乱れていたこともあって、円陣に歩みを進めアドバイス。「ちょっと投手の送球がね。(送球した)相手がしっかり捕るまでが仕事だからね」と、言って少しばかり厳しい顔も作った。巨人水野編成本部長があいさつに訪れると激励。「巨人はまだレギュラーがまったく決まってないって言っていたけど、まあそれだけ競争が激しくなるということだから」と、古巣の復調にも期待を寄せた。
「競争」はホークスでもし烈となる。遊撃のレギュラー奪取を目指す野村には痛烈なゲキも飛ばした。今季、20本塁打を目標に掲げていることを報道陣から伝え聞くと「(20本は)少ないなあ」と不満顔。「もっと高いところを目指さないとね。30本とか40本とか言うことを恥ずかしがらないでほしい。誰も何も言わないんだから」と、目標設定の上方修正を求めた。
やはりホークスにとって王会長の存在は大きい。グラウンドに姿を見せるだけで、チームにピリリとした緊張感が走ったように感じた。




