1回表阪神無死一、三塁、ナバーロは右先制適時打を放つ(撮影・加藤哉)
1回表阪神無死一、三塁、ナバーロは右先制適時打を放つ(撮影・加藤哉)

日刊スポーツ虎番記者“紅一点”の磯綾乃が沖縄再上陸した。癒やしタイプで周囲をなごませる磯は同業他社にも人気がある。そんな虎番記者の中でおっさん連中が何やら言っている。「あれ、反対に着とるぞ…?」。

磯はこの日、襟ぐりというか背中が開き気味のサマーセーターを着ていた。それを見て年かさの連中は「前後ろを逆に着ている」と言う。そんなはずがない。若い磯がそんな間違いをするはずがないだろう。こちらはそう主張する。だが引かない。ついに確かめる羽目になった。なんたらハラスメントとか言われたらどうするのだ。答えは…。

「これ、どっちに着てもいいんです! リバーシブルじゃないけど、何て言うんですかね」。全員、驚く。そんな服があるのか。しかし、そもそも、こちらが気にすることか。沖縄滞在が長くなり、みんな、少し疲れてきているのかもしれない。

阪神の話だ。ヤクルト相手に対外試合初黒星。オープン戦だから勝敗は関係ない。だが内容が厳しかった。投手陣が失点を繰り返し、いいところがない。終盤、高山俊の本塁打でようやく虎党が盛り上がった。そこまで唯一の見せ場は1回の2得点だ。

北條史也、糸原健斗の二遊間コンビが連打。3番ナバーロが右翼線への痛烈な適時打を放った。昨季、途中加入したナバーロは2年目の契約を勝ち取り、好調な様子だ。

そこで思う。外国人枠の問題だ。今季、阪神投手ではガルシアとジョンソンの2人が加入した。メッセンジャーは日本人選手扱いになったがドリス、さらに呂彦青がいる。つまり「外国人選手」は6人。ルールでは同時に出場できるのは4人まで。2人は必ず外れる計算だ。

投手は先発、中継ぎと普通に考えれば3人は登録する可能性が高い。その場合、野手は1人。当然、ナバーロのライバルは新加入のマルテだ。そのマルテは対外試合初出場は2打数無安打に終わった。

普通に考えれば新しく獲得した選手を使うはず。球界の常識というか慣例といってもいいかもしれない。その辺りはどうなのか。

「いや。新しいからとかではなく状態のいい選手を残しますよ。当然。そうでないとチームがおかしくなってしまう。投手を含めてね。もちろん、これから決めていくことですけど」

ヘッドコーチの清水雅治はそう言った。外国人も競争方針だ。もちろん、磯のセーターのように「どっちも使えます!」という状況が一番いいのだが。(敬称略)

4回表阪神1死一塁、マルテは三振に倒れベンチに引き揚げる(撮影・上山淳一)
4回表阪神1死一塁、マルテは三振に倒れベンチに引き揚げる(撮影・上山淳一)