26日DeNA戦(京セラドーム大阪)は正念場である。そう書くと「ここが正念場」と緊急事態宣言を連発する政府みたいで申し訳ないけれど、やっぱり正念場なのだ。DeNAの先発投手が立命大出身の左腕・坂本裕哉だからである。

その坂本に阪神が今季ここまで3敗を喫しているのは虎党ならご存じだろう。失礼ながら下位球団の同じ投手に4敗もするようでは「優勝なんておこがましいで…」という話だ。

「年間通して相性は出てくるけど、そんなん言いわけにしとったらダメなんで。チームとしてできることはあると思う。3回やられてるということは、より打撃コーチやみんなで力を合わせて意識を高めていくことがプロとして必要」

これは先週19日の同カードで3敗目を喫したときに指揮官・矢野燿大が話したことだ。その言葉通り、今度こそ坂本をとらえ、カード勝ち越しを決めないと今季の「流れ」を手放すおそれが膨らんでしまう。

それにしても「流れ」というものは確かにある、と感じた試合だった。2回表。申告敬遠で満塁にしてから9番投手の大貫晋一に伊藤将司が先制2点打を許す。投手だってたまには打つよなとも思うけれど、やはり、ここはしっかり抑えたい場面だった。

さらに5点を追う3回の攻撃だ。無死一、三塁から1番・近本光司、2番・中野拓夢の俊足コンビで2盗塁をマーク。敵失も誘って2点を返した。なおも無死で走者を置いてクリーンアップに回る。完全な押せ押せムード。まだ序盤だし、もう1、2点…というか主軸が打って返せば勢いが出る。そう期待したが3番サンズ、4番・大山悠輔が連続三振。それも連続で見逃し三振ときた。

アマチュアなら見逃し三振は避けたいし、ベンチからしかられるだろうがプロは少し違う。ヤマを張って、それが外れれば見逃し三振を喫することはある。それ自体を責めるのは違うのだ。そう書いた上で「それでもなあ…」と思う。特に大山だ。「本塁打か三振か」というタイプの4番ではないので追い込まれたら、やはり、食らいつく打撃は見せてほしかった。

牧秀悟に新人初のサイクル安打まで飛び出しての完敗だ。それでも1敗は1敗。また巨人に迫られてきたが、この際、それは関係ない。切り替え、目の前の3戦目に全力注入することが重要だ。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)