遊学館は広橋が挙げた決勝点を小孫が完封で守った。どちらも4番で捕手の高本がお膳立てをした。

 投手戦が続く6回。2死から高本が左打席へ。「流れを変えないと」。直球を三塁線にはじき返し、両チーム唯一の長打となる二塁打に。続く広橋の中前安打で決勝の本塁へかえった。

 7回は肩。安打出塁の走者を一塁に置き、次打者のバントを素早く処理。二塁で封殺した。4試合で17盗塁の金沢に、盗塁を試みることさえさせなかった。

 高本は強打でも知られるが、石川大会は計5安打。山本監督は「重圧でしょう。本来は全国で3本の指に入る選手」。高本は「甲子園でホームランを打ちます」と今度は主役になることを誓った。(朝日新聞)

 ◆遊学館 1904年(明37)に金城遊学館として創立の私立校。96年に共学となり、遊学館に改称。生徒数は1367人(女子753人)。野球部は01年創部で部員数は85人。甲子園出場は春1度、夏6度目。主なOBは阪神小嶋達也、広島鈴木将光ら。所在地は金沢市本多町2の2の3。竹田剛校長。

◆Vへの足跡◆

2回戦11-2穴水

3回戦8-0七尾

準々決勝3-1鵬学園

準決勝4-0津幡

決勝1-0金沢