シード校の磐城(福島)は南会津に7回コールド、10-1と順当勝ちした。

 95年以来21年ぶりの甲子園を狙う磐城が、コールド発進した。初回に2番林瑞輝内野手、3番大西真平外野手(ともに3年)の長短打で2点を奪った。硬くなりがちな初戦の最初の攻撃。木村保監督(45)は「子どもたちが落ち着いていた。先制点を取れたのが大きい」と褒めた。

 先発のエース左腕戸田開斗(3年)は、前日9日に参院選の期日前投票を済ませ「すっきりして臨めました」と、5回を2安打7奪三振の無失点。木村監督は「戸田でいって早い段階で継投を考えていた」と、6回以降は3人が登板した。「この夏は1人で投げ切るつもりですが、全員で戦っていきたい」と言うエースの好投は、控え投手に経験を積ませた。

 11安打と打線は最後まで力を示し、投打がかみ合っての快勝。だが木村監督は「ここからです。スイッチを入れるのは。厳しい試合になる」と、3回戦以降に気を引き締めた。