頂点は遠かった。4年ぶりの決勝に進出した札幌日大だが、あと1歩で野望は打ち砕かれた。2戦連続2ケタ安打の打線は、北海のエース大西の前に5安打。それでも7点を追う9回、2点を返して意地を見せた。森本拓朗監督(35)は「うちの打線以上に大西君の気持ちが強かった。でも最後に彼らの意地をしっかり出してくれた」と選手たちをねぎらった。

 最後までチームを鼓舞した吉村主将は気丈に話した。「どんなときも守備力で点を取られないのが、うちのチーム。それはできました」。ピンチも2度の併殺で切り抜け、5回まで1失点で反撃のチャンスをうかがった。準決勝では12年決勝で敗れた札幌第一に雪辱した。「先輩たちからは、ずっと札幌第一に勝てと言われてきた。それはかなえられた」と吉村。今度は後輩たちに「打倒北海」の夢を託す。