鶴岡南が高畠を6-2で下し、12年連続となる初戦突破を果たした。3回、1番鈴木陽介内野手(2年)が中前打で出塁し、2死二塁から3番佐藤礼輝内野手(3年)の中前適時打で先制。投げてはエース右腕菅原宗一郎(3年)が2失点完投と好投した。

 スタンドでは、女子部員の冨樫美央(2年)がユニホーム姿で応援。攻撃時には力強く太鼓をたたいて選手を鼓舞した。昨夏のエース左腕で兄の武仁さん(18)に憧れて同校野球部に入部。これまでの公式戦ではビデオ撮影等を行っていたが「マネジャーの人たちと、応援の迫力を出せないかと相談して」自ら太鼓役を買って出た。

 冨樫の応援に、選手たちも応えた。6回に勝ち越し打を放つなど全5打席出塁の鈴木は「応援はしっかり届いていました。次もプレーで応えます」と感謝し、石川輝内野手(2年)も「試合前に『声出して行けよ』と言われて楽になった。練習も全部同じメニューをこなすので、ライバルでもあり、仲間です」と冨樫の存在を認める。

 今春からは、小・中時に同じチームでプレーしていた屶網(なたあみ)怜奈(1年)も入部し、冨樫と同じ二塁手としてプレーしている。屶網は「美央さんと一緒に野球がしたくて入部しました。先輩たちのようなプレーが出来るように練習します」と初めての夏に目を輝かせていた。【林野智】