北北海道大会は16日、1回戦3試合が予定されていたが、第1試合の旭川実-滝川西が6回途中で降雨ノーゲームとなり、3試合が今日17日に順延となった。

 幻のホームランにも旭川実の「ライパチ」はしょげることなく前を向いた。2回無死。8番山口慶悟右翼手(3年)が高めに浮いたスライダーを振り抜くと、打球は左翼スタンドに一直線。「本塁打を打てるタイプではないけど、いい当たりでした」と喜んだが、試合は6回途中で降雨ノーゲームに終わった。

 新チーム発足後は練習試合でクリーンアップを務めたが、坂口新監督(33)は「下位のほうが楽に打てるし、本人も『ライパチ』を気に入っている」。今春の地区上川戦では定位置8番で公式戦初本塁打も放った。「旭川実のライパチは怖いなと思われたい。イメージを変えたい」と山口。

 チームではいじられ役だ。中止が決まりチームメートから「今日失ったものは山口の本塁打ぐらいだな」とからかわれたが、本人も冷静だ。滝川西との再戦に向け「今日のことは忘れて、下位でつなぐという役割を果たしたい」と気を引き締めた。【浅水友輝】