今春選抜4強の報徳学園(兵庫)が竜野を下し、2試合連続のコールド勝ち。池上颯(はやて)内野手(3年)が初戦(神戸学院大付)から通算5打席連続安打を記録し、勝利に貢献した。

 身長170センチの小柄な体がグラウンドで躍動した。1点リードの2回。無死二、三塁で打席立った。初戦で3安打した池上は「いいイメージでできた」と左中間を破る2点適時打を放った。4回にも先頭打者として中前打。二盗も決め、6点目のホームを踏んだ。

 大会前の練習試合では10打席連続でヒットがなかった。不調に陥る池上に、大角健二監督(37)は「楽に立つように」とアドバイス。「構えに力みが入っていた」と、膝が折れた構えを修正され、力みは抜けていった。そしてこの日は3打数2安打2打点の活躍。「下位打線の状態は良くなかった。(7番の)池上はハートが強い。(先制した)序盤の流れが効いた」と大角監督。勢いを作り、チームに勝利を呼び込んだ。

 投手としても最終回に登板。「先頭をしっかり抑えることが出来た」と2者連続三振を奪う無失点投球だった。センバツでも3試合に登板した池上は、準決勝で敗れた履正社・安田に対し「もう1度対戦したい」。聖地での再戦を夢見て、兵庫の頂点へ駆け上がる。【望月千草】

 ◆池上颯(いけがみ・はやて)2000年(平12)3月20日、京都市出身。親の影響で小2から野球を始め、京都チャンピオンズに所属。山科中では南山城ボーイズ。遊撃兼投手。家族は両親、妹、弟。170センチ、65キロ。右投げ右打ち。