汎愛(大阪)が昨秋大阪王者の上宮太子を下し、8強入りを決めた。

 17安打を放った打線を引っ張ったのは、4番浅井一樹内野手(3年)のバットだ。まず初回、1死二、三塁で左翼に先制の3点本塁打。3回の2打席目も無死二、三塁から真っすぐを捉え、今度は逆方向の右翼に特大の3ラン。「テンションが上がりすぎて覚えていない」と笑った。

 4回戦・浪速戦で7回サヨナラコールドを決める本塁打を放っており、2試合またいで3打席連続アーチとなった。この試合は4打数2安打7打点。井上大輔監督(34)も「勝因は浅井のバッティング。ホームランで雰囲気が変わった」と手放しで喜んだ。

 「いい投手が来ると燃える」と浅井。上宮太子のエース森田撃破に「何も対策はせず、来た球を打とうと思った。うまくバットを出すことが出来た」と満足顔だった。「次も簡単に勝てない。みんなでつないで投手も安定して投げて勝ちたい」。次も公立旋風を起こしてみせる。【望月千草】