PL学園OBの佐川竜朗監督(39)率いる津田学園(三重)が、サヨナラで夏の甲子園初勝利を挙げた。6-6で迎えた延長11回2死一、二塁。2番宮木が中堅越えの適時二塁打。佐川監督は「新たな歴史を作れた。宮木がよく打ってくれた」とたたえた。

 三重大会優勝を決めたその日、PL学園時代の監督だった中村順司氏(70=名商大総監督)から「おめでとう。校歌を歌って本当のスタート。次の準備をしなさい」と電話が入った。1学年上の先輩、阪神福留からは、知人を通じて「おめでとう。まだまだ頑張れよ」と激励された。

 佐川監督はPL学園の教え「球道即人道」を座右の銘とする。「福留さんは(OBとして)僕にとって雲の上の存在。(三重で優勝しても)まだまだ上があるよと思わせてくれた」。桑田、清原、立浪らで一時代を築いた母校は昨夏限りで休部した。学校創立30周年の記念の年、PL魂で進撃する。【宮崎えり子】