富島(宮崎)が26日、センバツ初出場を決めた。創部70年で春夏通じて初の甲子園。「ひょっとこ打線」で悲願の1勝を目指す。

 打線のキーマンはチーム一のお祭り男、主将の中川大輝外野手(2年)だ。昨秋の公式戦9試合で、いずれもチームトップの5割5分3厘、14打点を記録した中川を、浜田登監督(50)は2番で起用。「セオリー通りの2番だと、1番が倒れたときに厳しい。勝負強くて、長打が打てる。一番いいバッターを置いている」と説明する。しかも「これがいいところで回ってくる。神がかっている。おいしいところになればなるほど、力を発揮する」と認める強心臓。中川自身も「ここぞというところで打つのが一番」と胸を張る。

 富島のある宮崎・日向市は「ひょっとこ夏祭り」で有名。ひょっとこの面をかぶった参加者が踊りを披露する催しで、観光協会によると近年は北海道や海外からもひょっとこが参加するという。昨秋の宮崎大会から、逆転、ビッグイニングで勝利をものにしてきた富島の「ひょっとこ打線」が、お祭り男・中川を中心に甲子園でも舞い踊る。