「防御率0・00」のエースが、復活の1歩を記した。今春のセンバツに出場する東海大相模(神奈川)が10日、相模原市内の同校グラウンドで山梨学院と今季初の練習試合。0-1で敗れたが、右手甲の骨折から復活を目指す斎藤礼二投手(2年)が、故障後初の登板で2回を無失点に抑えた。「今の全力を出した。まだこれからという感じです」と前を見据えた。

 約半年ぶりの復帰登板ながら、自己最速にあと1キロに迫る141キロをマークした。「力が入りすぎて、ボールが先行した」と反省も忘れなかったが、スライダー、ツーシーム、フォークを織り交ぜ、パーフェクトに抑えた。「少し緊張しましたが、(変化球も)一通り試せた」と投球術も健在だった。

 昨秋は県大会に7試合に登板し、驚異の5完封。計39回2/3を投げ、失点はゼロだった。慶応との決勝戦で死球を受け、右手甲を骨折。関東大会はリハビリに専念した。穴を埋めた野口裕斗投手(1年)ら、投手陣の成長も著しく「焦りや不安を感じた」と振り返るが、復活をアピール。門馬敬治監督(48)は「投げられたことが収穫です」と評価した。【久保賢吾】