静岡県勢2校が、ともに敗退した。静岡(静岡1位)は東邦(愛知2位)に7-9。1番木下将吾外野手(3年)と3番斎藤来音内野手(2年)の本塁打などで一時は逆転したが、終盤に力尽きた。

 静岡にとって、収穫と課題の見えた敗戦となった。打線は、5回まで無安打の1点に抑えられていたが、6回に木下のチーム初安打となる公式戦2号ソロで勢いに乗った。7回には斎藤来の逆転2ランなどで5得点。前日18日の帝京大可児(岐阜2位)戦に続き、戦線離脱中の1番遊撃手、村松開人(3年)の代役2人が活躍した。

 5番から1番になった木下は「村松がいない中で打順も代わり、いろいろ経験できたのは夏につながると思います」。一塁から遊撃にコンバートされた斎藤来も「ベンチも『まだイケる』という雰囲気で、良い流れに乗って打てました。大会の緊張感のある中で(遊撃手を)できて、収穫になりました」と話した。

 一方、エース春翔一朗(3年)を右ひじ痛で欠く投手陣は不安を残した。先発の草薙誠投手(3年)が2回3失点。前日から連投の鈴木翔也投手(3年)も3回5失点と崩れた。

 栗林俊輔監督(45)は「これからが大事だ。これから夏に向けて経験を積めて良かったと思いますね」。7月7日開幕の全国高校野球県大会へ向け、気持ちを切り替えた。【鈴木正章】