静岡県大会第2シード東海大静岡翔洋のリードオフマン五十嵐敦也外野手(3年)が、先輩から受け継いだルーティンで集中力を高めている。今春、右肩痛に苦しんだエース島田辰徳投手(3年)も復活。投打で中心の2人を軸に、2年連続で敗れている常葉大菊川へのリベンジを果たし、14年ぶりの夏の甲子園出場を目指す。

 先輩の思いも胸に、五十嵐が東海大静岡翔洋を聖地に導く。右打席に入ると、左手でバットをくるりと回し、左足を高々と掲げるルーティン。昨夏の主力で、県屈指の強打者だった奥村光一外野手(東海大1年)が行っていたのと、まったく同じ動きだ。

 五十嵐 奥村さんから「お前が受け継いでくれ」と言われて、うれしかったです。打撃でも守備でも、チームに勢いをつけるようなプレーをしたいです。

 177センチ、81キロで50メートル5秒9の先輩に比べ、五十嵐は171センチ、74キロで50メートル6秒1。数値では下回るが、同じ右打ちの強肩外野手で打線のキーマンだ。気持ちの強さでも負けていない。「プレーでも言葉でも、チームを引っ張る奥村さんのような存在になりたいです」。

 昨夏、五十嵐は貞岡千秋捕手(3年)と2年で2人だけのベンチ入りメンバーになった。新チームで臨んだ同秋県大会からは、1番打者になった。例年に比べて「小粒」と言われたメンバーたちも、昨冬から個々の弱点を認識して意識高く練習に取り組み、体重増に努めたことで、徐々に成長を実感するようになった。「特に打線がつながるようになりました。やってきたことが正解だったと思います」。

 夏本番目前。今年も因縁の常葉大菊川と同ブロックで、互いに勝ち進めば、準々決勝で対する。「菊川は勢いもあるし、昨年を経験している選手が多い。絶対に勝って甲子園に行きたいです」。この2年分の雪辱を果たし、先輩たちを超える決意だ。【鈴木正章】