大船渡(岩手)のU18日本代表候補、佐々木朗希投手(2年)が、盛岡三との初戦に先発し、9回4安打11奪三振2失点で完投した。

 プロ5球団5人のスカウトが「岩手の新怪物」にスタンドから熱視線を送った。阪神葛西スカウトは興奮気味に解説した。「今年のドラフトでも1位になれるぐらいの素材。2年生で154キロが出るんだから、伸びしろはいっぱいある。フォームが安定すれば、もっとスピードは出る。大谷、菊池レベルの近くまで来ている」と最大級の賛辞を送った。

 広島近藤スカウトも目を細めた。「大谷の2年生の時は、これぐらい投げていた。このままケガをしないで投げられれば、大谷2世と言えるぐらいのインパクトはある」。楽天宮越スカウトは「来年は横浜の左腕、及川(雅貴)と双璧になる」と熱く語った。スカウト好みの長身で、50メートル5秒9の身体能力も魅力だ。この日の平均球速は140キロ台後半で、並の高卒新人でも出せない数字をたたき出していた。早くも来年のドラフト1位候補に躍り出た。