1年生の4番打者が価値ある1発を放って、ベスト4進出を決めた。東海大菅生(西東京)の杉崎成一塁手だ。この日初めて4番に入ると、1点差に詰め寄られた直後の8回、左越えソロをたたき込んだ。杉崎は「投手の握りが見えたんです。スライダーだと思った。風にも乗ってくれたんで」と話した。

 昨夏の甲子園でも4番を打った片山昴星一塁手(3年)が、20日の八王子北戦で左足のひ骨を骨折した。手術を受ける予定で、この日はベンチ入りしたものの、松葉づえ姿だった。代わって5番から昇格したのが、杉崎だった。若林弘泰監督(52)は「いいところでカバーしてくれました。4番は練習試合でも打たせていますから」と、話した。

 次戦は3年連続の対決となる日大三戦だ。過去は2連勝している。「打撃戦になると思うんで、それに絡みたいです」。2試合連続弾ともした杉崎は、強敵に向けても頼もしかった。