20年ぶりの夏の甲子園出場を目指す掛川西(静岡)が、8-5で飛龍を破り、4年ぶりの準決勝進出を決めた。4回途中から2番手で登板した夏目太陽投手(3年)が、6回を4安打2失点と好リリーフ。6回には、中押しの適時打を放つなど、投打で勝利に貢献した。準決勝2試合は今日25日、草薙球場で行われる。

 強い日差しの中、マウンドでも「太陽」が輝いた。掛川西2番手の夏目が、好リリーフでチームの4強入りに貢献した。

 9回表2死走者なし。相手1番を三ゴロに仕留めた瞬間、夏目は右手を大きく突き上げて歓喜の声を上げた。「飛龍は1度火が付いたら止まらないイメージ。ヒットは仕方ないので、丁寧に1つ1つアウトを取っていこうと思っていました」。言葉通り、冷静なマウンドさばきが際立った。

 4回表無死一塁。足にけいれんの症状を訴えた先発川合勇気投手(3年)と代わった。直球は最速130キロ台前半ながら、低めにボールを集め、飛龍打線の勢いを止めた。22日の4回戦で飛龍が試合後半に静岡を逆転したことも念頭に置いていた。「6回からは『ここから初回だぞ』と気持ちを入れ直して臨みました」。そして、6-4で迎えた6回裏2死満塁のチャンスには、自ら中前適時打でリードを広げた。「いいところに飛んでくれました。点数が入り、自分もチームも楽になりました」。

 夏目の投打にわたる活躍に、4月から指揮を執る大石卓哉監督(38)も大いに喜んだ。「名前の通り、夏男ですね。気合が入りすぎるところがあるんですが、今日は淡々と期待通りの投球をしてくれました」。

 夏目は2000年4月30日、掛川市生まれ。太陽の名は、掛川西OGの母美穂さん(47)が、同年に阪神にドラフト1位入団した藤田太陽(38)にあやかって名付けたという。本人も「夏男」の自覚があり、「夏は高校野球のシーズン。監督からも『夏の男だぞ』と言われていたので、うれしいです」と胸を張った。

 この勝利で、大石監督が選手時代に出場した第80回大会記念以来20年ぶりの夏の甲子園出場がさらに近づき、夏目は言った。「明日も、自分の力が出せるようにしっかり準備したいです」。25日も静岡県中部は快晴の予報。活躍の条件は整っている。【鈴木正章】