第4シードの島田商(静岡)が、球史に残る激闘を制した。延長14回タイブレークの末、静岡市立に10-9。2009年(平21)以来9年ぶりの4強進出を決めた。今日25日には、草薙球場で行われる準決勝第1試合で、好投手の川合勇気(3年)擁する掛川西と対する。
島田商のエース小林史弥(2年)が、211球目で最後の打者を投ゴロに打ち取ると、両膝を曲げながら拳を握った。延長14回表に味方が5点を奪いながら、4点を返された。なお走者一、二塁。その重圧から解放され、疲れ切った表情で言った。「1試合でこんなに投げたことは1度もありません。でも、抑えられる自信はありました」。
3-1でリードした8回裏には、小林の心が揺れた。先頭打者を死球で出すと、続く打者が放った犠打の処理を誤り、ピンチを広げた。「秋に負けていたので、勝ちたい気持ちが強くなってしまいました」。その後、安打と犠打で2点差を追いつかれた。「チームに申し訳ない気持ちでいっぱいでした」。
延長に突入した10回裏。無死満塁のピンチに陥った。1人でも走者をかえしてしまうと敗退が決まる状況で、捕手の斎藤朝陽(3年)に「三振を狙います」と宣言。言葉通り、相手の3番、4番から直球で連続三振を奪った。後続も断ち、「ここで冷静さを取り戻しました」と振り返った。
猛暑の中で、3時間39分をチームメートと戦い抜いた。試合後は「今日は仲間に助けられました」とほほ笑んだが、休みなく、今日25日に準決勝掛川西戦を迎える。78年ぶりの夏の甲子園出場も視野に入り、OB、学校関係者が大いに盛り上がる中、小林は「あと2試合と考えず、一戦必勝で臨みたいです」と気を引き締めた。【河合萌彦】

