高知商が明徳義塾の大会9連覇を阻止し、12年ぶり23度目の甲子園出場を果たした。打線は相手エース市川を14安打10得点で攻略。投げては、先発の北代(きただい)真二郎投手(3年)が90キロ台のスローカーブを効果的に使い、相手打線を翻弄(ほんろう)した。

 80年センバツの優勝メンバーである上田修身監督(56)が15年に就任。29年間、中学野球の指導者として経験を積み、教え子に阪神藤川がいる。「選手の自信のなさを感じていた」と対話を重視し、自信を持たせることに努めた。この日は各打者とも力強いフルスイングで明徳義塾に立ち向かった。「理想以上の試合だった」と指揮官は選手の成長に驚く。創部100周年のメモリアルイヤーに名門復活の兆しを見せた。

 ◆高知商 1898年(明31)に高知市帯屋町に簡易商業高校として創立された市立高。48年から現校名。生徒数841人(女子509人)。野球部は1918年(大7)創部。部員数71人(マネジャー2人)。甲子園は春は14度、夏は23度目。春は優勝1度。主なOBは江本孟紀氏(元阪神)中西清起氏(元阪神)藤川球児(阪神)ら。所在地は高知市大谷6。岡崎伸二校長。

◆Vへの足跡◆

2回戦7-3中村

準々決勝9-2高知追手前

準決勝4-0高知

決勝10-2明徳義塾