高知商OBで「球道くん」の異名を取った中西清起氏(56)が「レジェンド始球式」に登板した。往年の豪快なフォームから真ん中低めに投げた。「ホッとしている。ど真ん中に投げたかったが、力が入って、引っかけ気味になった」と自らの投球を解説した。

 高知商では1年夏から甲子園のマウンドを経験。「1球目を投げる時は足が震えた。キャッチャー以外の風景が見られなかった。1球投げたら、落ち着いた」と当時を思い出した。チーム勝ち進み、決勝でPL学園に敗れたが、準優勝メンバーとなった。3年にセンバツで優勝投手となり、最後の夏は2回戦で箕島に敗れた。「最後の夏を1分でも長く楽しんで、戦ってほしい。僕もあの3年間があるから、ここまで来られた。私の原点です」と球児にエールを送った。

 母校高知商は強打を持ち味に3回戦に進んだ。上田修身監督は同級生でキャプテンだった。「今年は打てるぞ、と言っていた。今まで投手中心だったが、今までにないカラー。次の済美戦も打撃戦になると思う。いい試合をしてほしい」と奮闘を期待した。