「がばい対決」がついに公式戦で実現し、佐賀北が勝利した。2007年(平19)、夏の甲子園で「がばい旋風」を巻き起こし初優勝した佐賀北の投手と3番が、指導者として激突した。佐賀北の久保貴大監督(29)は投手として日本一に貢献。唐津工の副島浩史副部長(29)は、8回裏に3点差を一気に逆転する奇跡の満塁弾を放ったあのスラッガーだ。久保監督が昨年秋に監督に就任。副島副部長は今年4月に唐津工に赴任。今夏は実現しなかった「豪華カード」が秋に現実となった。

試合は3回に佐賀北が1点を先制したが、その裏に唐津工が3点を奪って逆転。しかし佐賀北は4回以降7回まで1点ずつを奪うなど逆転に成功すると、終盤に突き放した。ノーシードの佐賀北が、シードだった唐津工を破って3回戦にコマを進めた。

久保監督は“がばい初対決”に「不思議な感じだが(副島副部長は)いずれ監督になるだろうから、負けないように頑張りたい」と言い、副島副部長は「いいチームをつくっている。佐賀北は役割が徹底されていた印象で、1人1人の自覚が結果につながったと思う」とお互いを語った。