2年ぶりの秋制覇を狙う横手の「1、2番コンビ」が電光石火で金足農を競り落とした。9回1死から1番戸田航太外野手(2年)が左前打で出塁。金足農・関投手のモーションを盗んでいた戸田はチーム一の50メートル6秒1の快足を飛ばして、初球から連続で二盗、三盗を決めた。「隙を見せたら行こうと。あそこの場面で走れたのは良かった」とこの日、4盗塁でかき回した。

そして、2番高橋秀太朗内野手(2年)が3球目に相手のお株を奪うスクイズで試合を決めた。「してやったり。正直、金足農の名前にびびっていたけど、絶対決めてやろうと思っていた」。試合前のミーティングでは、押切信人監督(43)から「今日、試合を見に来る観客はカナノウのファン。俺らが勝って、悪役になろう」とハッパをかけられていた。高橋秀は「金足農の分まで勝って、東北大会に行きたい」と意気込んだ。