日本高野連、朝日新聞社、毎日新聞社が3日、大阪市内で会見し、今夏の甲子園大会で出た剰余金のうち1億5000万円を、3者が今年から取り組む「高校野球200年構想」の資金に充てると発表した。選抜大会の記念事業費からは5900万円がすでに拠出されている。

第100回記念大会だった同大会の収入は約7億8000万円。支出を差し引いた剰余金は約2億3000万円で、ともに史上最多を更新した。会見では「100回大会で異常な人気をいただいた。剰余金で億が出ることは少ない。具体的に(想定した)確固たる数字はなかった」と説明された。56校出場で会期が2日増えたことに加え、安全対策のための外野席有料化などの影響が大きかった。入場者数は101万5000人で過去最多を8万人以上更新した。

残りの剰余金は各団体への助成や、高野連事業費、第105回記念大会に向けた積み立てなどに使われ、全額処分される。

「200年構想」は少子化や野球離れへの対策として3者で発足した。普及、振興、けが予防、育成、基盤づくりの5本柱に沿って、全国で120の事業が展開されている。