今春センバツで2勝を挙げ、プロ志望届を提出した明秀学園日立(茨城)細川拓哉投手(3年)が18日、来春から東北福祉大(仙台6大学)に進学することが分かった。

DeNA細川成也外野手(20)を兄に持ち、最速144キロを誇る本格派右腕。ドラフト指名漏れした悔しさをバネに、大学で力を蓄えて4年後、再び指名を待つ。

プロも注目したタフネス腕が杜(もり)の都で成長を続ける。細川拓は直球のスピン量が多く、高めで空振りが取れる「ポップ型」の速球派。2年秋からエースナンバーを背負うと、同秋は全10試合に登板。茨城大会V、関東大会も準Vでセンバツに駒を進め、甲子園では全3試合に完投して16強入り。3回戦で春夏連覇を達成した大阪桐蔭に1-5で敗れたが、9回に中日ドラフト1位の根尾昂(18)からソロ本塁打。自らの1発で完封負けを阻止し、中学時代は陸上400メートルで全国出場を果たすなど、野手センスにも優れる。

チームメートに巨人ドラフト2位の増田陸内野手(3年)らを擁し今夏の茨城大会も本命だったが、優勝した土浦日大に敗れて8強に終わり、兄弟プロを目指して9月21日にプロ志望届を提出。ドラフト会議後は悔し涙に暮れたが、明秀学園日立の金沢成奉監督(52)が東北福祉大OBという縁もあり、11月下旬に同大を受験。この日までに合格が決まった。来春の新入生では、ともに今夏甲子園に出場した仙台育英(宮城)主将の阿部大夢捕手と八戸学院光星(青森)近藤俊太内野手、高校通算40発以上の東北(宮城)杉沢龍内野手(いずれも3年)らも、名門の扉をたたくことが決まっている。