「高校生投手四天王」の創志学園(岡山)・西純矢投手(2年)が14日、慶応(神奈川)との練習試合で先発した。高知・春野球場で好天に恵まれ、西は初回から快調に飛ばし、5回を投げて1安打9奪三振で無失点の内容だった。バックネット裏には巨人、ヤクルト、広島、西武、ロッテ、楽天のスカウトが集まり、西への注目の高さを物語った。この日の最速は148キロ。

初回は変化球でカウントを有利に攻めながら、伸びのあるストレートで三振を奪うピッチング。2回はストレート主体で強気に攻め、イニングごとにピッチングの組み立てを変える工夫を見せた。試合後の西は「今日はコントロールに気をつけながら投げました。球速よりもコントロールです。初回は変化球で様子を見て、2回はマウンドにも慣れたので、ストレートで押しました」と、立ち上がりの投球を自己分析した。

打者16人に65球を投げ、打たれた安打は1本のみ。この日の印象に残ったボールを聞くと、5回1死からの左打者へのカウント2ストライクからの見逃し三振に仕留めたスライダー。「左打者の外側から曲げて、ストライクゾーンに入れるスライダーがよく決まりました」と、納得のボールを振り返った。今年は、力強さに加え、打者の狙いを絞らせない決め球の完成度にも磨きをかけている。

打っては適時打と、5回2死一塁からバックスクリーンへ特大の2ラン。「今季1号です。打ったのはど真ん中のまっすぐです」と、ニコニコッと笑った。

8日に高校野球の対外試合が解禁され、9日は香川・丸亀城西戦に先発。5回を1安打8奪三振、最速149キロをマークしていた。